最近,美しく,明るい若い妻であり母親である女性(わたしたち家族の友人でもある人)の葬儀で話しました。彼女は,歯学生の夫に会って結婚したとき,活動的なディビジョン1〔訳注—スポーツ競技における全米大学の区分け〕のサッカー選手でした。二人は,美しいおませな娘に恵まれました。彼女は,様々な種類の癌と6年間果敢に闘いました。絶えず付きまとう情緒的また肉体的苦悩を経験したにもかかわらず,愛にあふれる天の御父を信頼しました。彼女の言葉はソーシャルメディアのフォロワーによって広く引用されました。その有名な言葉がこれです。「神は細かいところまで見ておられます。〔訳注—英語では“God is in the details”〕」彼女が書いたソーシャルメディアの投稿の一つに,ある人から次のように尋ねられたとあります。「苦しみに取り巻かれているのに,それでも信仰を持っているのはなぜですか。」彼女はきっぱりと次のように返答しました。「信仰がなければ,この暗い時を乗り越えられないからです。信仰があれば悪いことが何も起こらない,というわけではありません。信仰があれば,将来再び光があると信じることができます。そしてその光はさらに明るくなります。暗闇の中を歩いてきたからです。長年暗闇を目の当たりにしましたが,それ以上の光を目の当たりにしてきました。数々の奇跡を見てきました。天使たちを感じました。天の御父が支えてくださっていたことを知っています。人生が容易であったら,これらのことを経験できなかったでしょう。この先の人生については分からないかもしれませんが,自分の信仰はそうではありません。信仰を持たないという選びをすれば,暗闇の中を歩くだけという選びをすることになります。信仰がなければ,残されているのは暗闇だけだからです。」[1]主イエス・キリストを信じる彼女の揺るぎない信仰の証,その言葉と行動に見られる証は,ほかの人々を鼓舞しました。たとえ体は弱まっていても,人々を高め,さらに強くしたのです。出典元:脚注:[1]キム・オルセン・ホワイトによるソーシャルメディアの投稿
この地上で生きている限り、誰もが人には想像もつかないような困難や苦しみを経験します。
人によっては「もう耐えられない」と何度も思うかもしれません。
誰も自分の苦しみや孤独を理解してくれないと思うかもしれません。
その中にあってイエス・キリストを信じる人がいます。
キリストを信じることによって、困難を克服する人もいれば、そうでない人もいます。
どちらにせよ、キリストの愛と光と希望を感じながら、生きるという道があります。
なぜそれが可能なのかは、その道を歩んでいる者にしか理解できません。
上記の癌で亡くなった女性は、「信仰がなければ,この暗い時を乗り越えられないからです」と話しました。
私も長年、精神的な病気で苦しみながらイエス・キリストを信じてきたので、彼女の言葉の意味が良く理解できます。
キリストに対する信仰は、問題や状況が良くなったとしても、あるいはならなかったとしても、孤独を癒し、困難や苦しみに耐える力、光、希望、喜びをもたらします。
キリストは、私たちを救いたいと強く望まれ、その御手を広げて招かれています。